ウイスキーラヴァーズの皆様こんにちは、テキーラおいしいbotです。
この記事ではウイスキーを愛してやまない皆さまに知ってほしいテキーラについて書いていきたいと思います。ウイスキーと親和性の高いテキーラを知ることで、もっとウイスキーが好きになること間違いなしです。最後までお楽しみください。
ウイスキーとテキーラの親和性
ご存知の通りウイスキーは、モルトなどの穀物を使った蒸留酒を樽で熟成させたお酒のことですが、テキーラも同じような製法を用いて作られる蒸留酒です。ウイスキーと違う点は大きく2つ。
・樽熟成が必須ではない
つまり、熟成したテキーラは大まかに言うと「ウイスキーの原料違い」ということになるので、もはや「テキーラ=ウイスキー」といっても過言ではないのです。(過言)
しかし、ウイスキー好きの間でテキーラが今一つ流行ってないのが現状です。
Twitter上でウイスキーのコミュニティを運営する乾燥ペンギンさんという方がいます。
乾燥ペンギンさん行ったイベント「バーチャルウイスキー以外持ち寄り会」では数多くのウイスキー好きが集まり、たくさんのウイスキー以外のお酒をTwitter上にアップしましたが、テキーラを持ち寄った人はなんと1名。やはり、日本酒や焼酎、ビール、ワインなどが人気のようです。
唯一テキーラを持ち寄ったテキーラマエストロのヤマイサさんに圧倒的感謝です。
以外と聞いてしれっと初参戦。
— ヤマイサ (@yamayama_i) July 28, 2018
みんな大好きシェリー樽熟成やぞ、
なのにエクストラアネホの限定品で7000円強しかしない。みんなテキーラにおいでよ#TWLC #バーチャルウイスキー以外持ち寄り会 pic.twitter.com/WzZGAVsFge
原料違いの、云わばウイスキーの親戚ともいえるテキーラがウイスキーラヴァーズにあまり知られていないなんて勿体ない!
この記事でテキーラについて知ってもらえれば幸いです。
今回はウイスキー好きにオススメのテキーラブランドを3つと番外編1つを紹介します。バーなどでぜひ試してみてください。
1、PATRON(パトロン)
パトロンは原料のアガベのみで作られる100%アガベテキーラ(プレミアムテキーラ)を代表するブランド。単一原料で作られるプレミアムテキーラは、ウイスキーで言えばシングルモルトウイスキー的な存在。原料の味がダイレクトに味に反映されて、個性豊かな味わいです。また、テキーラパトロンはアメリカで「テキーラはセレブのお酒」という認識を広めた存在でもあります。
そんなテキーラ界の風雲児パトロンは、ホワイトオークの新樽や中古樽を使い熟成させ、ブレンダーによって最高のバランスに調整することで、安定したおいしさを実現しています。樽感が好きなら熟成期間の長いアネホ、素材の味も樽も感じたいならレポサドがオススメです。ちなみにテキーラは熟成させていない状態(ブランコ)でもめちゃくちゃ美味しいので、ぜひ一度試してみてください。
また、先ほど紹介したヤマイサさんが飲んでいた、シェリー樽熟成の「パトロン シェリーカスク アネホ」もオススメです。テキーラは基本的にアメリカンオークの新樽か、バーボンの中古樽で熟成させることが多いのでシェリー樽熟成の商品はなかなか珍しいです。
2、CASA NOBLE(カサノブレ)
カサノブレはギタリストのカルロス・サンタナがオーナーのブランド。使用するアガベは有機栽培でじっくり育てられているのですが、このテキーラの最大の魅力は長期熟成された樽の香り。
フレンチオークの新樽で熟成されているのですが、通常数か月熟成のレポサドはあと1日熟成されれば、熟成グレードの1つ高いアネホになるギリギリの364日熟成がされています。そして、1年熟成させれば名乗ることのできるアネホでは、その2倍の2年間熟成されているのです。スコッチから見れば短期熟成に思えますが、メキシコでは平均気温も高いため、エンジェルズシェアで年間12%ほどが無くなるので、長期熟成の部類に入ります。
このブランドでオススメはアネホです。バタースコッチのような甘い香りでうっとりしちゃいます。さらに長期熟成されたエクストラアネホという商品もあるので、飲み比べてみるのも楽しいかもしれません。
3、EL TESORO(エルテソロ)
エルテソロはアガベジュース発酵の際に、通常取り除かれるアガベの搾りかす(バガス)をジュースに混ぜて発酵させる方式をとる代表的なブランドです。バガスを加えることによって、テキーラに独特の湿った麦わらのような香りがプラスされます。この香りが大好きなテキーラファンはとても多く、テキーラにしかできない味わいを楽しめます。
このブランドのおすすめテキーラは「エルテソロ パラディソ アネホ」です。
このテキーラはバーボンの中古樽で2年、コニャックの中古樽で2年、最後にホワイトオークで1年熟成されています。バーボン樽だけでは実現できない複雑な香りと、バガスの香りが絶妙にマッチしている激うまテキーラです。ウイスキーには「バガス」はないので、初体験の香りになると思います。ウイスキーで鍛え抜かれた舌でぜひ味わってほしいテキーラの一つです。
番外編:メスカル
最後に紹介するのはテキーラではなく「メスカル」というお酒。メスカルはテキーラと同じアガベを使った蒸留酒なのですが、テキーラではブルーアガベという品種のアガベしか使えないのに対し、50種類以上の様々な品種のアガベが使えることが魅力のお酒です。そして、なんといってもメスカル最大の魅力は、その独特のスモーキーフレーバーです。
アガベを加熱する際にテキーラは蒸し焼きにするのに対して、多くのメスカルではタテマドという土を掘った窯でバガスと一緒に燻されながら加熱されます。こうして燻されたアガベを使用することで、スモーキーフレーバーと粘土のような独特の味わいが加わります。アイラモルト好きはハマるジャンルのお酒だと思います。
有名なものでは「芋虫が入っているテキーラ」として有名な「グサノ・ロホ」です。日本ではテキーラ扱いされることも多いですが、メスカルという別のお酒。裏ラベルに「品名:テキーラ」と記載されているものもありますが、メスカルと書いても分からない人が多くて、面倒くさいからテキーラと記載しているらしいです。
テキーラはCRT(テキーラ規制委員会)によって厳密に定義されている原産地呼称のお酒で、固形物をボトルに入れることを禁止しています。また、テキーラ村とその周辺のみでしか製造することができません。対するメスカルは固形物を入れてもよく、オアハカ州を中心とした地域で製造される原産地呼称のお酒です。
テキーラとメスカルの関係は、原料の違いやテロワールなどが反映される点で、スコッチとバーボンの関係に近しいものがあると思います。テキーラとメスカル以外にもアガベを使った原産地呼称の蒸留酒に「ソトル」や「バカノラ」というものも存在します。これらのアガベから作られる蒸留酒を「リコールデアガベ」と呼び、その多様性も面白さの一つとなっています。
まとめ
以上、ウイスキーラヴァーズに送るオススメのテキーラ+αでした。
これを機にウイスキーの片手間でもいいのでテキーラのことも気にかけてあげてください。それではこれからも素晴らしいウイスキーライフを!
たくさんのウイスキー好きに読んでほしいのでTwitterなどでシェアしてください!
よろしくお願いします!!